マシマロ


 ふわふわと宙を漂うような心地よい感覚と甘ったるい香りに包まれて、先ほどまで深い眠りの底に居た菌の意識は緩やかに覚醒する。
「う・・・ん・・・ふぁっ・・・」
 快感を覚える浮遊感の中ぼんやりと目を開けて自室に居ることを確認していると、突然身体をゾクリとした感覚が襲った。
「起こしちゃった?」
 背後から聞こえた声に、菌ははっとして振り返ろうと試みたが、またしても襲ってきた感覚に息を詰めて身をすくませた。
「・・・っ・・・あ、餡っ!」
「綺麗だね、バイキンマンの羽って。」
 餡は、菌の背中にある小さな白い羽根を、手触りを楽しむようにゆるゆると撫でていた。
 その羽根は退化していて飛ぶことはできなかったが、使われることの無かった所為か透き通りそうなくらい淡くて白い。
「んあっ・・・あ、餡っ!」
「ん?どうしたの、バイキンマン?」
 笑いを含んだ口調で、菌がくすぐったがっていると思い込んでいる餡は手を休めなかった。
「あっ、や、やめっ・・・!」
「うふふ、くすぐったいの?」
 羽根に触れる餡の手と、後ろから抱きしめられるような格好で眠っていたため、少しでも動くと触れ合う素肌の感覚に、菌は心地よさと同時に羞恥を感じてベッドの外へと逃れようともがく。
 餡はそんな菌の動きを阻止すべく、菌の身体を右手で押さえ込んでもう片方の手で羽根の付け根をそっとなぞり唇を這わせた。
 そして菌を押さえ込んだ右腕を、いたずらに下半身へと伸ばした時に触れるものに気づく。
「んあっ・・・はぁっ・・・」
「・・・・・・あれ?バイキンマン・・・?」
「・・・っ!」
 餡の手に触れたもの。
 それは愛撫を受けて体積を増し、立ち上がっている菌のそのものだった。
 菌は耳まで真っ赤になって身をよじって隠そうとするが、快感を与えられて力の入らない身体では抗うこともままならず。
「・・・ねぇ、もしかして・・・ココ、気持ちいいの?」
わざと耳元で低く呟きながら羽を優しく擦り上げると、息を呑む気配と共にますます菌の中心は硬度を増していく。
「ひぁっ・・・あ、あっ・・・餡っ・・・!やっ・・・ダメっ・・・!ああああっ・・・・・・!」
羽根を撫でながら付け根の部分をねっとりと舐め上げると、右手に閉じ込めていた菌がビクンと震えて、その先端から雫が零れ落ちた。
「あれ・・・イっちゃった?こっちは弄ってないのに?」
餡は言いながら零れ落ちた雫を丁寧に右手で受け止めると、肩で息をつく菌を正面に向かせた。
目を閉じていた菌は羞恥からか快感の余韻からか、瞼を震わせながら潤んだ瞳で軽く餡を睨む。
「うっ・・・イキナリ何すっ・・・」
「僕はただ君の羽を見ていただけだよ。綺麗だなーってね。」
ニッコリと笑みを返されて、さらに
「知らなかったなぁ。羽根、性感帯なんだ?」
嬉しそうな、しかし意地の悪い顔で微笑まれて、菌は身の危険を感じた。
が、時は既に遅く。
「もっ、もういいだろっ?!」
慌てて逃れようともがいたが、ベッドがゆらりと揺れただけで。
「えー。だって、これ、どうにかしてよ?」
「なっ・・・お、お前ッ!」
腰に、高ぶる餡の中心を押し当てられて、菌は顔を真っ赤にさせて
「さ、さっきあれだけやっただろーがっ!!」
涙ながらに抗議するが、すっと伸びた餡の手で羽根をなぞられると、まだ残っていた腰と秘部への鈍痛がゾクリと快感へと変わった。
「あと一回だけー!ねv」
ニッコリと笑うと、有無を言わさずに餡は菌を組み敷いた。
 
 
 
 
 
 
「っふ、あっ・・・も、は、羽根ばっかり・・・や・・・っ・・・うっ、んん・・・ッ!」
 ベッドの上で胡坐をかき、その間に菌を座らせて、後ろから抱き込む体制で餡は背の羽根を執拗に愛撫していた。
 菌の胸元に回された餡の両手は時折動くものの、わざとなのか、それとも羽根に夢中なのか、焦らすような動きしかしない。
 終わりの来ない快感に菌は苦しさを覚え抗議しようとするも、襲い来る快感に呑み込まれ、辛うじて繋ぎとめていた理性は崩壊寸前だった。
「・・・そんなに感じる?ねぇ、バイキンマン・・・。羽根しか触ってないのに、もうこんなだ。」
「あっ・・・はぁっ・・・!」
 餡は羽根を愛撫していた唇を菌の耳に寄せると両手を下へと下ろした。
 その手で半透明の雫を零す菌の中心をきゅっと握ると、菌の体はビクンと大きく仰け反った。
「あ、餡・・・っ・・・・・・!はぁっ・・・」
 苦しくて、与えられる快感から解き放たれたくて、懇願するように名を呼んだが、
「なぁに?苦しい?・・・よねぇ・・・。もうダメ?バイキンマン?」
餡はあくまでのんびりとした口調で菌の顔を覗き込んだ。
 涙で潤んだ瞳はうつろで額には汗が浮かび、唇は紅く喘ぐように開いて、吐き出される息は熱くて浅い。
「・・・・・・バイキンマン、すごくいやらしい、その顔・・・。」
「・・・・・・はっ・・・、あっ・・・もぅっ・・・っ!」
 ふるふると震える手で、菌の中心を握る餡の腕を押さえて奥へと導いた。
「・・・ふふ、バイキンマン・・・入れて欲しいの?」
 小さくコクンと頷いた姿を確認すると、餡は菌の奥まったつぼみへと指を這わせた。
 ヒクヒクと痙攣している入り口をそっとこじ開けると、既にした行為のおかげかいつもほどのこわばりはなく、菌のソコはすんなりと指を受け入れた。
「さっきのままだからね。解さなくても入りそうかな・・・。」
 餡は早々に指を引き抜き、菌の腰を掴むと座ったままの自分の膝の上に座らせた。
「あっ・・・くっ・・・・・・ああっ」
 菌は、腰を沈めるごとに押し入ってくる熱いものを体内に感じ、ビクビクと身体を震わせる。
「もう全部、入っちゃったよ?」
 ちゅ、と背にキスをして餡が後ろから菌を抱きしめた。
 羽根の辺りに顔を埋めてぐりぐりと頭を押し付ける。
「っふぁ・・・ぁっ・・・ぁんっ・・・!」
 僅かな身じろぎ一つも快感へと繋がり、菌は耐えるように頭を振った。
 口から漏れる吐息も、さらに扇情的で、あくまでのんびり構えていた餡自身もさすがに苦しくなってきた。
「動くよ。」
 短く言い放つと、ぐい、と菌の身体を前に倒し、後ろから菌を突いた。
「うあっ・・・!あっあっ・・・ああああっ・・・んうっ・・・!」
 腰を掴んで、片方の手で羽根を擦り上げながらベッドの軋む音と共に菌が悲鳴にも似た嬌声を上げ、先ほどまで散々愛撫されていたその身体はもう限界を迎えていた。
 額から流れる汗と、先端から零れ落ちた雫がポタリと落ちて、白いシーツに小さな水玉模様を作った。
「あ・・・っ・・・もうっ・・・イ、イっちゃ・・・っひぁっ・・・ぁっ・・・餡っ・・・!」
 上ずった声で息を飲み、ガクガクと菌の身体が震えるのを見計らって、一際激しく動く。
「ひぁぁぁぁっ・・・・・・・・・っ・・・っ・・・!」
「・・・っく、う・・・。」
 突っ張っていた腕をガクリと折ると、菌はそのままベッドに突っ伏して身体中で息をついた。
「あ・・・はっ・・・はぁっ・・・」
 達した快感でまだビクついている菌の身体を、餡は抱えて仰向けにした。
 全身、特に頬がほんのり紅く上気し、眉根は寄せられていて、軽く開かれた唇からは熱い息が吐き出されている。
 餡が頬や額にキスを落とすと、瞼をフルフルと震わせて瞳を開いた。
 紫黒の瞳には涙が並々と溜まっていて煌き、空をさ迷っていた視線が、覗き込む餡の茶色い瞳とぶつかる。
「・・・ごちそうさまv」
 クスクスと笑いながら餡がいうと、菌は顔をしかめて目の前の人物を睨むと、何も言わずに目を閉じた。
 
 
 目を閉じると、ふわりと甘くてやわらかい空気に包まれる。
 
 それは疲れた身体を甘く優しく包み、菌は誘われるように眠りについた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 終  
 
 
 
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ぎゃっほーw 菌は羽でもハァハァできる同盟へ捧ぐ!!
餡菌エロ小説あがりぃぃぃw
 
例に漏れず、やはり甘くなりました・・・w
 
そして、実は紅月、マシマロのあの食感が超苦手でございます(唐突w)
 
 
タダやってるだけのエロってのがかけなくて、一応設定的には、
菌は、バレンタインにチョコをくれたドキンちゃんへのお返しに、ドキンちゃんリクエストのマシマロとクッキーを作っていたんですねー笑
だから文中の甘い香りって、クッキーの焼けるあの匂いなんですよ・・・!笑
 
そのことを書いた文章を全部カットしたので、結局タダやってるダケじゃんんんん!!!みたいな(笑)
何で甘い香りが漂ってるの?!って感じですよね・・・(笑)
ダメダメじゃんww アッハッハw
 
久々のエロ、しかも大本命餡菌のエロ!! 書けて楽しかったです!
菌ハァ同盟、バンザーーィ!!!!vvv
ココまでお読みいただきありがとうございましたーーー!!v
 
そして今後も菌ハァ同盟をよろしくお願いいたしますw(宣伝w)
 
お粗末さまでしたv
 
紅月 渉
2007.03.08

キャッホォォォォォ!!!!姉御からの菌ハァ小説モエモエ爆弾だコノヤロー!!!(笑)
しかもこの感じ、この餡菌初めてじゃねーよ何度もいたしてるこなれた感じだよ!!
何だ何だ昼は敵対してみせて夜は従順な仔猫ちゃんかとんだツンデレラだよコノヤロー!!(大爆笑)
姉御、ご馳走様でしたァァァァ!!!!じゅるり。